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SOMPOホールディングス株式会社 様 「アジャイルな研修」が
加速させるDX

お客様情報
SOMPOホールディングス株式会社
「安心・安全・健康のテーマパーク」をスローガンに、安心・安全・健康という抽象的な概念を目に見える形に変え、社会の中心である「人」の人生に寄り添う。また、デジタルテクノロジーなどのあらゆる先進技術を適切に活用することで、事業を通じて社会課題を解決するとともに、お客様の人生や暮らしをひとつなぎで支えていく存在として社会貢献を果たすことを掲げている。現在は、主に国内損保事業、海外保険事業、国内生保事業、介護・シニア事業、デジタル事業、ヘルスケア事業の6つの事業を展開している。
提供サービス
スクラムを初めて学習する方でも理解しやすいように、座学2割、ワークショップ8割程度の割合で、インプット、アウトプット、フィードバックを繰り返し行うスクラム基礎研修を開発し提供。さらに、初めてコードに触れる初心者でもWebアプリケーション構築の基礎を習得できるスクラムデベロッパー基礎研修も提供している。

グループの未来を担う、DX人材の育成

SOMPOホールディングス株式会社 西野氏

同社は近年、新たな顧客体験価値の創造を目指すために体制を変更。

既存事業のデジタルトランスフォーメーション(DX)とデジタル新事業へのシフトの両立を目指しており、経済産業省と東京証券取引所が共同で実施する「デジタルトランスフォーメーション 銘柄(DX銘柄)2020」「DX注目企業2021」 に2年連続で選ばれた。

変革の中心的存在を担うデジタル戦略部は、幅広いビジネスをグローバルに手がけるイノベーション部門。

東京やアメリカ、イスラエルを拠点に、海外グループ会社を含めグループ全社のデジタルトランスフォーメーションの実現に向け取り組んでいる。

また、デジタル技術を浸透させ人々の生活をより良いものへと変革するために、既存事業の変革と新規事業創出に取り組んでいる。

2018年7月、ビジネス部門と開発チームが一体となった"Sprintチーム"がデジタル戦略部に新設された。

この"Sprintチーム"では

  1. 高速な仮説検証の実施
  2. ビジネス部門との連携強化
  3. 開発ノウハウの蓄積

を目的として自社内製開発を行っている。

"Sprintチーム"の成果を最大化させるために、アジャイル開発のなかでもスクラムが最も適していると判断し導入したが、同社のビジネスサイドにはスクラムの知見を持つ人材が少ないという課題があった。

デジタル戦略部では、DX推進を加速させるためには開発部門だけでなく、組織全体にスクラムの知見を広めることがカギであると考えた。

同社の取り組みについて、DX人材育成の中心的な役割を担うデジタル戦略部の西野氏に話を伺った。

自分達の研修もアジャイルに創っていく。新たな挑戦の始まり

西野氏自身、これまでに複数の研修を受講してきた。

また、担当者としてさまざまな研修を調べる中で、ひとつの疑問点が拭えないでいた。

研修を受けている時は知識も習得しているので、スキルアップしているような気になるのですが、実際の業務でどのように得た知識を活用するのか、学んだことを会社にどのように価値提供するかまで考えて学ぶことができていないように感じました。

研修で知識をつけることはできるが、自身の業務に置き換えることができていない。

"知識を学ぶ"ことと"実務"の分断が生じているのではないか。

この課題を解消すべく、西野氏は組織の中でどう活躍するかまで踏み込んだ研修を模索し始め、Odd-e Japanと出会う。

エンジニア仲間と情報交換する中で、スクラムに関する認定ライセンス研修のことを知りました。それがOdd-e Japanの認定スクラムマスター研修でした。当時、受けたいと思いながら業務が忙しくなかなか参加できなかったのですが、仲間からOdd-e Japan江端さんの研修が一番厳しく価値がある研修だ、という評判を耳にし、今回Odd-e Japanさんに相談することにしました。

すでに内容が決まりきっている研修では、知識の習得と知識をどう実務で活用するかまでを考える研修は実現できない。

西野氏は、知識の習得だけでなく会社への価値提供まで考えることができる研修を実施することが、人材育成において最も価値があるのではないかと考えた。

既存にない研修を1からつくるのは非常にコストがかかるが、研修内容を自分たちで計画/設計し、仮説検証を繰り返しながらブラッシュアップしていく、まさに「アジャイルに創り上げていくこと」を体現する機会にもなると考え、Odd-e Japanと「アジャイルな研修」を創り上げる道を選んだ。

「学び」から「実務の改善」に手応え

研修内容を決めていく過程では、さまざまな試行錯誤を繰り返した。

既存事業の変革と新規事業創出を行うデジタル系の部署は関心のある人が多いことは想定できていたが、お客様に各種サービスの提案を行うビジネスサイドの方々にも価値のある研修にしていくには何が必要か。

西野氏をはじめとした研修プロジェクトメンバーとOdd-e Japanでディスカッションを繰り返した。

そして、研修で到達すべき人物像を【スクラムの基礎理解に基づきスクラムの実践ができる人材】と定義し、必要な項目を以下の通りに定めた。

  1. スクラムの概要を説明できる
  2. ウォーターフォールとスクラムの効果の違いを説明できる
  3. リーンキャンバスで企画検討を行うことができる
  4. プロダクトバックログアイテムを作成できる
  5. プロダクトバックログアイテムの見積もりを行える
  6. スプリントレビューでプロダクトのアイデアを出し合える
  7. レトロスペクティブの進行及び課題解決を推進できる

“知識の習得”と“実務での活用”をどのように実現していくか、同社とOdd-e Japanは試行錯誤しながら「アジャイルな研修」を創り上げていく。

​そして、不安と期待が入り交じる中、最初のスクラム基礎研修の日を迎えることになる。

研修概要から、デジタル系の部署の方は興味を持つ内容であることは分かっていたが、蓋を開けてみるとビジネスサイドからも多くの参加があり、総勢97名の受講者を迎えてのスタートとなった。

受講者の中には、初めてスクラムを学ぶメンバーも多くいたが、最初に座学を提供するスタイルを取っていたので、スムーズにスクラムの学びを開始することができ、その後のワークショップへと展開していくことができた。

研修後の振り返りでは、『実践で学ぶことができた』『質問時間がしっかり取られているので、本で調べるよりも自分の理解が乏しいところなどをたくさん質問することができ、理解が深まった』という意見が出てきて、想定より良い評価だと西野氏は話す。

デジタル系の部署からはある程度高い評価を得られると考えていましたが、それ以上に営業企画など、ビジネスサイドの社員からも『最初は不安だったがグループメンバーで情報共有や質問することができ、短期間で成果を出すように取り組むことができた』と高評価を得ることができました。順調なスタートです。

一方で、参加者のフィードバックもしっかりキャッチアップ。

『スクラム未経験者が多いチームだとワークショップが進めづらい』という参加者の率直な意見をもとに、Odd-e Japanでは、研修の初日と2日目の座学の時間を増やす、動画や研修資料を共有して自習学習を促す、未経験者が多いチームのグループワーク時には重点的にフォーローするなどの対策を行った。

研修が進行している現在も、研修直後に同社とOdd-e Japanで振り返りを行い、二人三脚で継続的に改善する仕組みをとっている。

メニューの変更もそれなりのコストがかかるが、参加者の声を反映して研修内容を改善し続ける、これこそが西野氏の求めていた研修の姿だ。

「アジャイルな研修」から業界を変えていく挑戦

現在はスクラム基礎研修の次フェーズであるスクラムデベロッパー基礎研修も開始。

初めてコードに触れる初心者でもWebアプリケーション構築とスクラム開発の基礎を習得することを目指しており、短い期間に小さな機能単位でデリバリできるものを作り続けるための考え方や具体的なプラクティスを学ぶ。

研修終盤では受講者でスクラムチームを組み、スクラムによる開発を体験してもらう予定となっている。

他社には真似できない研修ができたと思います。創り上げた現状に満足せず、引き続き仮説検証を繰り返しながらアジャイルに改善しブラッシュアップし続けます。

そう、西野氏は熱く語る。

さらに、グループ全体のDX加速だけではなく、業界全体への想いも語る。

保険業界を含め、多くの事業会社はDX対応が遅れています。そこで、先進的な取り組みで生み出したノウハウを当社の枠内だけに留めず、壁を超えて各社が寄り添いながら事業会社全体を盛り上げる、そんな構想も考えています。

今回の取り組みで「アジャイルな研修」を体現し創り上げた同社は、グループ全社のDX人材育成をさらに加速させ、新たな価値提供へ挑み続ける。

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