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2017.11.20
NPO法人ハナラボ × Odd-e Japan(オッドイー・ジャパン)「モヤモヤ女子の就活を救う!?次世代キャリア支援サービスとは」開催レポート

2017.11.20 NPO法人ハナラボ × Odd-e Japan(オッドイー・ジャパン)「モヤモヤ女子の就活を救う!?次世代キャリア支援サービスとは」開催レポート

2017年11月9日(木)、NPO法人ハナラボ×Odd-e Japan(オッドイー・ジャパン)「ゼロから始めるサービスデザイン 〜ITの最新手法を用いて」が終了いたしました。

前半は参加した学生メンバーから、活動報告と開発したキラキラ社会人発掘サービス「hareco」のお披露目があり、後半は今回のプロジェクト全体のオーナーであり、プロジェクトチームのスクラムマスターであった知花から、スクラムの活用についてプレゼンがありました。
3ヶ月前には考えられないような、充実した顔に満ち溢れた彼女たちの姿。話し方まで快活になっています。それはたくさんの困難を乗り越えた者だけが手にする、輝かしい結果の状態です。

いったい3ヶ月の間に何が起こったのでしょうか!?

また、今回未経験のプロダクトオーナー(PO)の元で開発を行うことになったOdd-e Japan(オッドイー・ジャパン)開発メンバー(メインはインターン生):彼らにとっても、未経験のPOとどのように協働していけばいいのか、また、1からプロジェクトをどのように立ち上げれば良いのかたくさん学びがあったようです。
今回は、そんな彼・彼女たちの歩んだ3ヶ月を実況レポートしたいと思います。


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ちなみに彼女たちは自信や自信をもつための行動力はさほどなく、自主的に何かを進めることをしてきませんでした。
ハナラボ代表である角さんの「少しでも興味があるなら、一歩を踏み出して!」という投げかけに、心を動かされた彼女たちは、ここで自分を変えるんだ!という強い意気込みだけを頼みに、Odd-e Japan(オッドイー・ジャパン)の門戸を叩いてきたのです。


2017年8月8日、 プロジェクトスタート

夏の真っ只中である2017年8月8日、初めて出会った5人の女子大生は、3日間で製品の企画にチャレンジします。
たった3日間で!?と驚く方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、製品の全ての企画を考えるのは難しいですが、最低限の仮説(誰のどのような課題を解決するサービスなのか)ぐらいは立てられるものです。
彼女たちは、最低限の製品企画の仮説を作るために、ペルソナを作り、ペルソナの行動や思考パターンなどから課題をみつけ、世の中にはまだない(であろう)課題解決サービスを考えて、機能や画面遷移を描いて整理しながら作ってリスト...を作ってしまいました!

8月15日には、開発チームとの顔合わせや、製品企画のシェアがスタート。
さあ、これから楽しいプロジェクトが始まるぞ!ーーーわくわくした気持ちが、こんなに早く打ちのめされるとは...。この時はまだ誰も予想していませんでした。

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POチームはすこしずつ、見よう見まねで、作ってリスト(プロダクトバックログ)を作っていきました。
開発チームとのMTGでも、必要な要件を作ってリストや、考えた案を記載した模造紙等を用いながら伝えていきます。


知識の差に苦しむ

少し経ってきた頃から、メンバーの間に徐々に緊張感が漂ってきました。

開発メンバーの話についていけない、
作りたいものを伝えても、ロジカルな視点で返答がきて詰まるーーー
女子校出身の彼女達にとって、初めて出逢うタイプの男性たちばかり。
そのうえ、いつもはしないタイプの会話を何時間も行うことが、だんだんと彼女たちから自信やエネルギーを失わせる原因となっていたようです。いつのまにか、「今日は何を質問されるんだろう」「私達はめんどくさいPOだと思われている」「開発チームと話すのがこわい」
とコミュニケーションをネガティブに捉えることが多くなっていたようです。

※ ちなみに、開発メンバーたちは、まさかそんなに不安や自信をなくされているとは、気づいていませんでした。
後々おおいに反省することになります。詳細は後半をご覧ください

そんな彼女たちを支えたのが、スクラムやスクラムマスターの存在でした。

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常に企画側と作り手のコミュニケーションが要求される「スクラム」は、繰り返し、少しずつ自分たちの働き方やコミュニケーションのとり方を変えていくことで、自分たちの問題を皆で解決しようとする文化がつくられます。

また、「知識が足りない」と感じていたPOチームをみていた知花から勉強会の開催が提案されました。

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エンジニアのスキルをもっていないと、プロダクトオーナーを全うできないのでは、と感じていた彼女たちは、ここぞとばかりにこんな質問を投げかけます。

しかし、本当にエンジニアのスキルや知識が絶対条件で必要かというと、そうではありません。
もちろん、持っていたほうが有利ですし、会話が進むスピードは早いでしょう。
ただ、必ずしもなくたって、自分がわかるような話し方でエンジニアに内容説明を求めたり、足りない分の知識を補うために、外部に助けを乞うことはできるわけです。
また、エンジニア内で完結できるものか、プロダクトオーナーがいないとキメられないものなのか(例えば、実際に使う顧客の動きに関するものかどうか)エンジニアに問うことによって、実は意外と解決できることもあるのです。

また、UXやUIという言葉が分からない彼女たちに、社外講師を呼んで、講義や画面レビュー、ユーザーヒアリング方法などを数回にわたって伝授してもらいました。
それを活かし、harecoの最低限のプロトタイプを用いて、実際にユーザー調査を実施するなど、POが行う大切な業務の1つである、ユーザーニーズを確認したり、ユーザビリティの評価等を行うなど、実践を通じて一つ一つ、出来ることを増やしていきました。
このようにして、徐々に彼女たちは「できない、出来る自信がない」から「どうやったら出来るか」というマインドの転換が出来るようになっていったのです。


参加日程があわない

さらに困難は続きます。

開発メンバーとの会議、それに臨むための、プロダクトオーナーとしての会議。
たくさん考え、たくさん話し合いを重ねる必要がある製品開発ですが、大学の後期授業が始まってしまったことで会議に参加できるメンバーが限られてきてしまいました。
当然、当事者意識や情報量に差がでてきてしまうようになり、意欲が下がってきてしまう学生もでてきました。また、開発メンバーの開発スピードに要件リスト作りが間に合わず、全体の生産量も減っていくように。

そこで、POチームを分けることにしようという話になりました。
大まかな機能毎にチームを分けることによって企画の意思決定も早く進み、開発チームに作ってリストを早く伝えることができる。またPO同士でも(悪い意味で)誰かに頼るという集団心理も働かなくなります。

全体の整合性を確認して調整していくのは、開発チームが請け負うことになりました。ゴールに向かって、必要なことはお互いで補完し合うスタイルが徐々に確立していっています。

このころから、オンラインチャットツールと週1回のスプリントセレモニーだけではなく、電話やオンラインMTGなど、あらゆる手段を駆使して、双方がコミュニケーションを取るようになっていきます。

スクラムマスターとの中間振り返りや、個別コーチングも実施されました。
中間振り返りでは、
・そもそも何を学びに来たのか、何がしたかったのか
・今の時点でクリア出来ていることは何か
・残りの期間で、まだ出来ていないことをどうクリアするか
が話し合われたようです。

個人個人でこの3ヶ月間悔いの無いように、何を頑張るかを振り返ったPOたち。
彼女たちの加速が進みます!
後半になるとPOも堂々と開発メンバーにやりたいことを共有したりオーダーしています。

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そしてついに・・・完成の時が!

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最後の発表会では、彼女たち一人ひとりの成長や、どのようにPOとしての立場を全うしたのか、堂々と発表している姿が印象的でした!

今後の彼女たちの活躍、が非常に楽しみです!

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一方、開発メンバーは...

開発メンバーは、今回のプロジェクトでどのような成長があったのでしょうか?

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  •  自分と他者との認識の齟齬が予想以上に起こることに気づいたので、認識の擦り合わせは頻繁に行うべきだと学んだ。
  •  コミュニケーション面でここまで苦労するとは思っておらず、立場の違う人とのコミュニケーションの難しさを実感できた。
  •  技術力だけじゃなく、適切なコミュニケーションも重要
  •  ユーザー視点で考えられるようになったこと。

POチームの発表を聞いて、相手の困惑していたポイントや、抱えていた気持ちを知った、開発チーム。
自分たちの取ったコミュニケーションは、相手を配慮できていたのか?真剣に振り替えることになりました。

信頼関係って、どうやったら作れるんだっけ?
あのとき、どんな話し方していたっけ?
そういえば開発の仕方を、POがいる前でわざわざ「開発用語で」議論してしまっていたような・・・

彼らの中でも、「相手に関わらず、よいモノづくりをして、どうゴールを達成させるか?」を考えるよいきっかけとなったようです。

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注意事項)今回ベースにしたチームのルールや方法は、全ての組織・チームにおいて正しく、最適な方法ではありません。個々人のスキルや状況・目的を鑑みて組み立てられております。
そのまま踏襲されぬようご注意ください。


Odd-eでは、PBL(Project Based Learning)を通じた人材育成を社内でも積極的に実践しています。ご興味がある方、実践方法・育成方法についてサポートをご希望の方はこちらまでお気軽にご連絡ください。