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Value Proposition Canvas
アイデアの価値を言語化できる
バリュープロポジションキャンバス

バリュープロポジションキャンバスとは

バリュープロポジションキャンバス(Value Proposition Canvas)とは、英語のValue(価値)とProposition(提案)の2語からなっており、日本語では「顧客への提供価値」と表現されています。
自社の製品やサービスと顧客のニーズとのずれを解消するためのフレームワークで、アレックス・オスターワルダー(Alex Osterwalder)の著書、『バリュー・プロポジション・デザイン』(Value Proposition Design: How to Create Products and Services Customers Want)で紹介されたことで有名となり、ビジネスモデルを俯瞰し可視化するためのフレームワーク「ビジネスモデルキャンバス」(BMC)のうち、顧客提供価値と顧客セグメントの2つにフォーカスしたものです。
SNSやWebサービスの普及により、顧客が自社製品を知り購入し、それを使い続けていく購買行動のプロセスは年々複雑化しています。消費者は、自分にとってより価値がある製品を、自分が好きな方法で購入するようになりました。自社の製品やサービスのバリュープロポジションを検討するにあたっては、顧客の立場になって考えることが肝心です。顧客が求めているものと、企業が想定しているものにずれが生じることは往々にあるからです。

例えば、繁華街にあるホテル側は、自分たちのホテルの価値を「繁華街の中でもゆっくりとくつろげるラグジュアリーな空間」であると考えていたとしても、顧客は「駅からのアクセスが良く、狭くてもただ眠れれば良い」と考えているかもしれません。
バリュープロポジションキャンバスを利用することで、このような自社の製品・サービスに対して想定しているバリュープロポジションと顧客ニーズとのずれを可視化することができます。
こういったずれを認識することで、本当にマーケットに必要とされている価値をしっかりと定義し、顧客に支持され続ける価値提供を行っていくことが可能となります。
バリュープロポジションキャンバスは、1枚の紙からなり、キャンバスの左側に「顧客への提供価値」、キャンバスの右側に「顧客セグメント」を描き、両者の関係性を可視化します。
この2点を可視化することで、顧客ニーズとずれが生じている部分を明確化することができます。この有効性は、近年多くの企業によって新規サービスの開発や既存サービスの改善時に活用されています。

バリュープロポジションキャンバスの事例

バリュープロポジションキャンバスは、以下の工程に沿って項目を埋めていきます。
バリュープロポジションを定義する際には、次の3W1Hを明文化します。

  • 誰の(Who)
  • どんなシーンでの(When)
  • どんな課題を(What)
  • どのように解決するのか?(How)
  • 顧客が困っていることは何か?
  • 顧客が嬉しいことは何か?

この作業により、サービスコンセプトが明確になります。ついあれもこれもと多角化しようとして、結局、何の特徴もない商品に仕上がってしまう、あるいは競合調査の結果、そのコピーを作ってしまうといったことを回避することができます。
もし、顧客をイメージするのが難しい場合は、エンパシーマップを作成するとイメージしやすくなるでしょう。

1. ユーザーの視点に立つ

キャンバスの右側にある「顧客セグメント」(Customer Segment)の要素からはじめます。顧客が持つ(または顧客の周りに存在する)それぞれの項目を以下の順番で埋めていくことをおすすめします。

  • 嬉しいこと(Gain)
    顧客が目標に向かうにあたってのメリットや恩恵
  • 嫌なこと(Pain)
    それを妨げるリスクや障害 これらの項目は仮説として進めていくこともできますが、マーケット調査やユーザーインタビューを行うことでより深い理解を得ることができます。
  • 顧客の実現したいこと・解決したい課題(Customer Job(s))
    顧客の視点に立って、機能性、社会性、感情の3つの側面から考えると良いでしょう。また、競争相手や代替品を意識することで、顧客の考えがより明確化されるでしょう。

2. 自社製品について洗い出す

次にキャンバスの左側にある「提供価値」(Value Proposition)の要素を埋めます。自社の製品やサービスについて基本的な特徴や機能などをリストアップします。
プロダクトへ移ります。プロダクト&サービスの枠に自社製品の基本的な機能や特性などをリストアップします。

3. 顧客が製品から得るものを明文化する

  • 嬉しいことを増やす(Gain Creator)
    顧客が「嬉しいこと」(Gain)を感じる要因となったもの。つまり製品の長所となる点
  • 嫌なことを減らす(Pain Reliever)
    顧客の「嫌なこと」(Pain)を軽減することができる解決策
  • 提供価値
    顧客に具体的にどんな価値を提供できているのか?

4. 提供価値と顧客セグメントが一致しているか確認する

先の工程で埋めた左右の項目を確認し、製品側の「嬉しいことを増やす」が顧客の「嬉しいこと」と合致しているか、また「嫌なことを減らす」が「嫌なこと」を軽減しているかの確認を行います。これらの利害を確認することで、顧客により価値を与えることができる製品であるかの確認を行うことができます。また、自社プロダクトの改善をどのように行うべきかが明確になるでしょう。

5. 顧客セグメントの項目に優先順位を付ける

キャンバス右側「顧客セグメント」の3項目を埋めた後は、顧客視点での重要度を軸に優先順位を付けます。このフェーズではつい、「こんな課題を持つ人は多そう」という主観に流されてしまうことがありますので、最初に明文化した3W1Hのうちの「誰の」(Who)をしっかりと意識すると良いでしょう。

6. 提供価値の項目に優先順位を付ける

次にキャンバス左側「提供価値」の3項目に優先順位を付けます。この際、ひとつまえのステップでつけた優先順位との整合性を意識することが大切です。顧客の優先度の高い項目に対して貢献しているのか、また、既に世の中に存在してはいないかという新規性にもしっかりと気を配りましょう。

7. 競合と比較して選ばれるかを確認する。

顧客が普段代替していること、競合製品と比べて選ばれる価値提供ができるか?お金を払ってでも選択してもらえるかを確認しましょう。価値と顧客にだけフォーカスを置くと競合との視点が漏れてしまって選ばれない可能性があるから競合との確認作業はとても重要です。

バリュープロポジションキャンバスの事例

実際の記入例です。 バリュープロポジションキャンバスの事例

バリュープロポジションキャンバスのテンプレート

Odd-e Japanのトレーニング

Odd-e Japanの認定スクラムプロダクトオーナー(Certified Scrum Product Owner®:CSPO® )トレーニング、では、プロダクトオーナーとしての基本的な知識や考え方について学びます。必要に応じて、スクラムの概念、背景、概要、各役割やセレモニー(ミーティング)、スクラムと他の新製品開発手法との違いについても取り上げます。
バリュープロポジションキャンバス作成をはじめとして事業計画やスタートアップについても体系的に学んでいただくことができます。
研修によってはプログラムに組み込まれないこともありますが、講師に直接ご質問ください。

また、「アジャイル新規事業」は、経験豊富なプロフェッショナル人材を提供することで貴社の新規事業を早期実現するサービスですが、お客様のご要望に応じて、バリュープロポジションキャンバス作りはもちろん、貴社の新規事業を成功に導くサポートをいたします。

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