去る2018年4月16日〜18日にアメリカ ミネアポリスにて開催された Scrum Alliance® 主催の Global Scrum Gathering® Minneapolis 2018 で開催された
グラフィックファシリテーション(Graphic Facilitation)を主題としたセッション「Color Outside the Lines: Graphic Facilitation 101 (Playing in the Scrum Sandbox) - Speaker :Tamsen Mitchell」に当社メンバーの浅田が参加いたしましたので、レポートをお届けいたします。
皆さんは、会議を行うとき、ホワイトボードや模造紙を使いますか?
会議で出た意見を書いて、意見を比較しながら議論したり、最後に決定事項を書いてまとめたりするのに、ホワイトボードや模造紙はとても重要なアイテムですよね?
ところで、会議で出た意見や決定事項を皆さんはどのように書いていますか?どのような工夫をされていますか?
会議の参加者が見やすいように
など方法はいろいろあると思いますが、大半の方は、「文字」を使われているんではないでしょうか?
グラフィックファシリテーションは、「文字」ではなく「絵」を使って、出てきた意見や決定事項をまとめていくスキルのことです。
グラフィックファシリテーションには、おおきく2つのメリットがあります。
メリットはわかったけど、絵が上手い人しか使えないよね。。。そう思われる方も多いのではないでしょうか?
私も絵がとても下手くそなので、自分にはできないと考えてました。でも、絵が下手でも、問題ないのです。なぜなら、ファシリテーション中に描ける絵なんて、短時間に描けるシンプルなものだけです。「人」、「家」、「矢印」「車」をシンプルに表すマークであれば、絵が苦手なあなたでも描ける気しませんか?
このワークショップでわかったグラフィックファシリテーションの極意は「絵の上手さ」ではなく「絵のストックの数」だということです。
グラフィックファシリテーションで重要なスキルは、「出た意見を、考えることなく瞬時に絵に描き起こす技術」です。
反射神経で絵を描くようにするためには「ストック」が大事。ストックが多ければ、多いほど、すぐに絵がかけます。
では、どのようにストックを増やし、グラフィックファシリテーションのスキルを伸ばしていくのか?
今回のワークショップでは、その方法を「初級」、「中級」、「上級」の3つのレベルで紹介してくれました。
一緒に挑戦してみましょう!
30個のグラフィックを短い時間で書いてみよう。
とりあえず、何も考えずに描けるものを書いてみる。
5分で書いてと言われて、私は全然描けませんでした・・・・
会議で使えるかな?と考えたり、絵の巧さにこだわらず、恥ずかしがらず、とにかくたくさん描くことをおすすめします
例えば「電球」なら「新しいアイデアがでたとき」など。
初級はこれで終わりです。グラフィックファシリテーションをするためには、自分の中でどのときに、どんなアイコンを使うかの辞書を作っておくのが大事。
備えがあれば、考えることなく絵を描くことができるようになるからです。日々、この辞書を増やしていくことで、グラフィックファシリテーションのスキルがあがるそうです。
絵のアイデアが浮かばない、どれくらいのレベルの絵が描けないとダメなの?という人は上の写真の「Visual Alphabet」を見てください。
これらの図形は絵を書くための最小限のパーツです。この「Visual Alphabet」の組み合わせで作れるもの程度のレベルの絵で良いそうです。
絵が下手くそな人でも自信がでてきませんか?
5分で30個の絵が描けるようになれば初級はクリアです。
上記の表にある単語を絵にしてみてください。
初級をクリアした方なら、左列の「具体的なもの」は、かんたんに描けるのではないでしょうか?
しかし、右列の「抽象的なもの」はどうでしょう?
具体的なものは簡単に描けますが、抽象的なものは難しいですね?
また、答えは人それぞれで、みんなが納得する絵を描くのは難しいです。
例えば「Strong」。あなたなら、どんな絵を描きますか?
私は「力こぶ」でしたが、まわりを見渡すと「剣」などの武器を描いてる人が多い印象でした。「銃」を描いている人が多かったので、こんなところにアメリカ感を感じたりもしました(笑)
抽象的なものも絵で書けるように練習しましょう。
抽象的なものでも自分以外の参加者がそれが何を示しているのか理解できるストックを考えましょう。
抽象的なものを表すストックを増やしていくのが中級レベルですることです。
抽象的なものを誰もがわかる絵で描けることができるようになれば、中級はクリアです。
具体的な単語(初級)、抽象的な単語(中級)をクリアしたあなたが最後に挑戦するのは「文章」です。
今回のワークショップでは、適当に書かれた文章がグループに配られ、それをどうやって絵に表すかを考えるよう言われました。
例えば、上の文章を絵に書いてみる。
文章を自分のストックにあるアイコン(絵)を使って表現できれば、グラフィックファシリテーションをマスターしたと言えます。
と、言われても、ものすごく難しいですよね。ワークショップ中、私は全く絵にはできませんでした(涙)
文章を絵にするのは、かなり時間かかりそうですが、少しずつストックを増やしていくことはできると思いました。
ファシリテーションのスキルを上げたい方は、グラフィックファシリテーションを学びたい方は、まずは自分がファシリテーションをやる会議で、できる範囲で絵を描くようにしてストックを増やすのはどうでしょうか?
ストックを増やすことで、全てグラフィックで描ける日が来るかもしれません。
まずは、恥ずかしがらずに、会議中にホワイトボードに絵を描くことから始めてみましょう!
Summary:
The brain processes images 60,000 times faster than text. Using images helps communicate ideas with clarity, alignment, and engagement. Come to the workshop to learn how, even if you don't regularly draw!
Learning Objectives:
Advance your facilitation skills
Build a visual library of icons to use in coaching or facilitation
Demonstrate easy ways to up your flip chart skills
Learn how to express ideas and solve problems using visual language
Speakers:
Tamsen Mitchell
参考情報
■ Tamsen Mitchell - Speakers
Principal
Graphic Language
It all started when... Tamsen found her passion in cognitive neuroscience and humor. No, really.
Her company, Graphic Language, grew out of her thirst for knowledge in coaching and humor - and becoming fluent in a universal language. It was founded after years of research into what makes information compelling and memorable. She trained as an architect at the Mackintosh School of Architecture / Glasgow School of Art, and spent the last 20 years in technology - helping people "get stuff created".
Her experience with Activision, Pixar, LinkedIn and Salesforce provides a robust visual and storytelling basis for a range of topics.
She's a frequent conference speaker on storytelling, humor and visualization she now channels this to help her clients get the big picture, using fancy digital medium, or using good old pen and paper.
■ Facebook - Graphic Facilitation Group
Odd-e Globalのメンバーも参加しています!
Facebook - Graphic Facilitation Group
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